


一軒の家を建てるための"手"になってくれるのが、職人と呼ばれる人びとです。
武骨な手、繊細な手、器用な手。たくさんの手が、家をつくるという一つの目的に向かって協力し合い、競い合い、助け合います。
ものづくりが大好きで、「お客様に喜んでもらえるのがやりがい」、という職人達が建てるソーラーコムの家。ふだん、あまり胸の内を語ることのない職人達ですが、その心の中には、あたたかい思いがいっぱい詰まっているのです。


大工=職人、職人=こだわり、みたいなイメージがありますが、うーん、どうなのかなあ。木造一筋にこだわりすぎると応用が利かない、という部分もあるし、かと言って木を十分に使いこなせないと、これまた困るしね。やはり大切なのは、木に対するこだわりを人一倍持ちつつ、新しいことにも興味をもって取り入れていく、柔軟な精神をもつということでしょうか。
私自身がいつも思っているのは、自分がいいと思ってすることが、本当にお客様にとっていいことかどうかを、常に問い返していないとダメだということです。大工の自己満足で終っては、いい家、喜んでいただける家は建ちませんから。そういう意味では大工の修業で一番難しいのは、人の気持ちをどこまで汲み取れるか、という部分かもしれませんね。


私が大工の仕事を好きな理由は、その奥の深さ。頭の中で「こうしたい」と思ったことと現実とを、ぴったり一致させるために、様々な工夫の方法や技が必要とされるところです。
「もっとこうすればよかったのでは?」ということは、常にありますね。もちろん、その時自分にできることのすべてを出し尽くしてはいるのですが、何しろ注文住宅というのは、一棟一棟違うでしょう?だから毎回新しい宿題に取り組んでいるようなものです(笑)。 もっとも私たちのようなものづくりにとっては、「うわ、むずかしいなあ」と悩むことが充実感につながるわけで。誰にでもできる仕事はちょっと・・。それは大工に限らず、現場の人間は皆そうだと思いますよ。そういう仲間と切磋琢磨しながら、つくり上げていくことが、何物にも代えがたい喜びなんです。

ソーラーコムの家づくりの現場は、みんなの息が合っているのが自慢です。特にベタベタするわけではありませんが、それぞれがお互いに動きやすいように配慮しているので、進行がスムーズなんです。棟梁の中川さんはあんな顔をしていますが(笑)、じつは冗談好きのムードメーカー。いつも現場を明るくしてくれます。
電気工事の仕事は、最初から最後まで段階を踏んで行なうので、お客様と顔を合わせる機会が多いんですよ。途中で配線が変わったりして、何度もやり直すこともよくあります。それでも分電盤をめくった時に、見る人が見れば電気屋の腕前は一目瞭然。だから、何回変更があっても、絶対に面倒くさがらずにきれいに収まるまでやり直します。
嬉しいのは最後に電気を点した時。家中がぱあっと明るくなって、それはきれいです。「やったー!」と思う瞬間ですね(笑)。


水廻りの配管、お風呂や洗面、キッチンの取付けなどが、私たちの主な仕事です。大工さんは家づくりの要で、見た目にも何をしているかがわかりやすいですが、私たちの仕事はほとんど目立つことはありません。それでも、水道と電気はなくてはならないものですし、家が建てば隠れてしまう配管をいかにきれいに仕上げるかは、プロとしてのプライドに関わる問題です。「俺達はライフラインを支えているんだ」。それが私だけではなく、この仕事をしている全員の誇りです。そしてその"陰で支えている"という気分は、決して悪いものではないんです(笑)。
それにしても、誰にも見てもらえないのは寂しいでしょうって?大丈夫。自分達で写真を撮って、会社に帰るとお互いに見せ合って自慢していますから(笑)。「こんなにきれいにしたんだぞ」ってね。あはは、おかしいですか?俺達。