小さく上質な木の家にするための方法 設計作法7選

公開日:2025/11/17(月) 更新日:2025/11/18(火) コラム

 

前回の「考え方編」に続き、今回は後編。実際の「設計作法編」です。

コストを抑えつつも小さく上質に暮らすコツをお役立てください。

 

目次


  1. 空間を多義的に使う
  2. 空間に繋がり・連続性を持たせる
  3. 天井高を低く抑え、窓を大きくする
  4. 水平ラインを意識する
  5. 床を広く見せる

 

前編の「考え方編」を先に読みたい方はこちらからご覧ください。

(本記事の最下段にもリンクを載せています。)

 

空間を多義的に使う

ひとつの空間で複数の役割を持たせると、面積・部屋数の削減に繋げることができます。

気分転換にもなるのでとてもおすすめです。

オープン階段を読書や会話の場所にする

続きの間を育児、読書、くつろぎ、来客用にする

洗面家事カウンターを化粧台、書斎、子どもの作業台にする 

デスクカウンターを勉強机、PC台、趣味、アイロン台にする

 

小屋裏を書斎、寝室、子育て、晩酌、物置にする

和室の広縁。畳で涼しく暖かく過ごせる機能的側面と、読書、お昼寝、収納として活用されている(声の写真も補正をかけてからup)

 

空間に繋がり・連続性を持たせる

部屋ごとの視覚的な繋がりを持たせると、ひとつひとつはコンパクトでも空間がのびやかになりとても広く感じます。

床・壁・天井の内装の仕上げを多く変えないことがコツです。

天井が白で統一されていてスッキリと見える

こちらは桧の板張りで統一

壁と天井の仕上げを漆喰で統一。連続性を隔てる見切りを入れずに済む

貼りの天井でシャープに見せる 

 

例えば無垢の床の仕上げに対し、洗面脱衣場・お手洗いも無垢材で統一して吊り建具を使用すると、視線を隔てるものがなくなり連続性が生まれとても広く見えるようになります。

 

天井高を低く抑え、窓を大きくする

天井の高さをi-worksやソーラーコム標準のように2100~2150mmで抑えると、奥行きの延びが表現されます。

大きな縦の吹き抜けと同じくらい、横の吹き抜けも重要なのです。

天井が低く抑えられ、視線の抜けとともに空間がのびやかになる

 

水平ラインを意識する

シンプルで美しい空間は高さのライン(水平ライン)がなるべく統一されています。

そのために収納や家具を造作して、ラインを揃える工夫をします。

例えばカウンターと椅子の背もたれのラインを揃えたり、テレビボードとソファの座面を揃えたりと、ほんの少しでも意識すると空間が整ってきます。

 

床を広く見せる

箱形状の家具よりも四つ足の家具を選んだり、家具を少し浮かせることで床の奥行きを広く見せます。

これを活かせるように建築工事では床の貼り方向に気を付けたり、吊り建具を使ったり、見切りの少ない仕上げ素材を提案したり、ここでも工夫を行います。

造作洗面台も床が広く見えるだけで空間がゆとりができる

 

ソーラーコムのモデルハウスは多くの素材が確認できるように仕上げを変えつつも、ここでご紹介した設計作法をいくつも実践しています。

ひとつひとつは小さな空間でも繋がりを意識すればとても広く感じます。

数坪小さくすることで簡単に数百万円を捻出できるようになりますので、結果として見た目のデザインはじめ、仕上げのグレードアップや性能数値も向上することに繋がり、上質で快適な住まいを目指すことができます。

ぜひ一度ソーラーコムのモデルハウスにお越しください。

 


 

小さく上質な木の家にするための方法 考え方5選  を見る

 

 

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