【施工状況】 東豊中の家 断熱材

施工中の東豊中の家、少し前に断熱材を入れ終わり、徐々に大工さんによってボードが貼られています。いよいよ内装仕上げ工事直前です。

しっかりと入れ込まれた羊毛ウール断熱材。熱橋となる金物回りもしっかりと入れ込む

壁の中で湿気を帯びても、それを吐き出す。それが自然素材

 

今回は皆さん興味のある断熱材について。

家は目に見えないところは特に、丈夫で長持ち・耐久性に重きを置かなければなりません。(と、ソーラーコムは考えます)

 

このブログを書いているまさに本日も、断熱材について再認識するようなお客様とのお打合せがありました。しかも2件も!

 

設計打合中のお施主様からは、

「壁の中の結露を考えると、目に見えないところこそ重要だと思うのですが、もう一度説明をお願いしてもいいですか?」と。よく勉強なさっています。

 

まず一つ目に、断熱材は当然、性能が大切です。ここは、まともな住宅会社ならどこも性能数値には何らかのこだわりをもって行っていることと思います。その多くが、高性能グラスウールを使用しているでしょうか。

 

そして2つ目に、耐久性(長持ちするかどうか)です。ソーラーコムではむしろこちらの方が大切だという考えです。戸建てに住んだことのある方、生まれ育った方にはツライお話かもしれませんが、大手ハウスメーカーで建てた家も、性能数値を売りにしている家も、数十年経って何故だか寒い…そんな問題を抱えて住替えやリフォームの相談に来られる方が今とても多いのです。

 

そうです。経年劣化するガラス繊維ではなく、必ず自然素材を使わなければなりません。つまり素材自体が自分で呼吸して調湿をし続けなければ、数十年後にその性能が落ちてしまう。繰り返しの湿気を吸ったり吐いたりする力が弱くなってしまうのです。その結果、湿気を吐き出すことなく、カビ・ダニ・ハウスダストの温床となり、アレルギー物質等で健康を害してしまうのです。暑い・寒いは言うまでもありません。ガラス繊維などの工業製品(呼吸に限界がある)を目に見えないところに使ってしまうということは、本来家と健康の長持ちの観点からは避けなければなりません。

 

ではなぜ数値が高くて安い材料をほとんどのメーカーが使用するのか。それは工業製品ゆえの汎用性の高さ、安さがあるからです。数値がドーンと高く出てしかも安い。人は基本的に数十年も数百年も先のことは考えられない生き物です。今、予算内に収めることも大切だし、数値が高くてとりあえず暖かいならいいじゃないか、そんな考えもあるからです。条件的にそれを使わざるを得ないという方もおられるので、万人にとっての正解がないのが建築の難しいところではあります。

 

2組目のお客様が、他社さんで計画していたときの仕様を持ってこられました。

そこには当たり前のように呼吸しない材料が並んでいました。これでは人は健康に住めない・・・心苦しくもそう感じてしまいました。

 

ソーラーコムでは、羊毛かセルローズファイバーを使用します。

 

断熱性能の違いは僅差なので、どちらでもいいと思います。大切なのはどちらも長持ちする自然素材(羊さんの毛/古紙・木)であるということ。

性能だけを追うなら発砲ウレタンはどうかという質問も受けますが、これも人工物。夏場、鉄骨に触れた施設建築でドロドロに溶けて有害物質が発生している姿を見たときに、これは絶対に人が住まう家には使ってはいけない、そう感じました。(住宅で溶けることがあるかないかの問題ではないのです)

 

今回は見出しも何も無く、ただいつも話していることを羅列したブログになってしまいましたがいかがでしたでしょうか。どこを切り口にするかで正解は変わるという考えは変わりません。ソーラーコムでは、丈夫で長持ち。まじめに丁寧につくり続けていこうと再確認できました。