【枚方市】陽の木の家 20坪の小さな平屋

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【枚方市】陽の木の家 20坪の小さな平屋

見どころ

枚方市に完成した20坪の小さな平屋。

今回はお施主様の家づくりストーリー(たんぽぽ通信9月号掲載)に完成写真と解説を加えてご紹介していきます。

限られた予算の中どうしても集成材ではない無垢の木で建てたかったお施主様が選択したのは、小さな平屋。

作り手の工夫(建物)と住まい手の工夫(物を整理することと小さく住まうという新しい価値観)が合致した家となりました。

 

家づくりのきっかけ

築26年のマンションに住んでいてそろそろリノベーションをと考えていましたが、払っていく修繕積立金等のことや、ここ数年で家族のライフスタイルが変わったことから、この住まいでなくてもいいのでは?と考え、子供の頃からの「いつか戸建て住宅に住みたい」という夢を叶えたいと思いました。今の家計で家づくりが可能なのかわからなかったため、家づくりのセミナーや勉強会に行きライフプランをシミュレーションし てみたら何とかなりそうなことがわかりました。

家を建てることにあまり乗り気でなかった主人を何とか説得し、1年間土地を探してみつからなかったらマンションをリノベーションすると決め、土地探しと工務店探しをスタートしました。

 

工務店選び(ソーラーコムとの出会い)

普段から安心・安全な食べ物等にこだわっていることもあり、住まいにも安心・安全な材料を使いたいとの思いから国産材と自然素材を使用した家づくりを標準としている工務店で家を建てたいと思いました。
予算内である程度希望に沿った家を建ててくれそうな工務店をみつけその後、土地も無事みつかり、打ち合わせや見学会に行きました。しかし不安な点が多く本当にここで建てていいのだろうかと悩んでいた時に、ふと以前から好きな建築家伊礼さんのi-worksのことを思い出し、インターネットで調べていたところソーラーコムさんをみつけました。HPを読み、「私の家づくりに対する思いと同じだ」と感じ嬉しくなり早速近所で開催されていた完成見学会に申し込みました。


初めて来場された完成見学会は写真の2021年完成の建坪12坪の家。小さくても広く住まうコツを形にした家だった


同じく当時ご見学いただいた家の間取り。建坪12坪でありながら吹き抜けをバランスよくつくり、開放感と安心感を生んでいる


今回完成した平屋の家。小さな家は移動、家事、光熱費、お手入れの負担、なによりも土地建物にかかる費用を大幅に抑えられる

 

モデルハウス、完成見学会、勉強会、設計契約までの打合せなどの思い出

はじめての完成見学会で木材の美しさと香りに感動し施工もしっかりとしていて、ソーラーコムさんで建てたらきっといい家ができるだろうと思いました。予算的に厳しそうで悩んでいたところFPさんを紹介していただき、相談にのってもらいました。紹介していただいたFPさんとは共通の知人がいることがわかり、家づくりの予算の話だけでなくいろいろと話がはずんだのも何かの縁だと感じました。予算をもう少し増やしても大丈夫なことがわかり、モデルハウスの見学に主人と行き、伊礼さんのお考えも取り入れてつくる空間と木の美しさに感激し、ソーラーコムさんと家づくりをしたいと思いました。主人は全館空調と、その全館空調だけに頼らない構造をとても気に入り、夫婦で気に入った点は違うけれど予算的に大丈夫ならソーラーコムさんにお願いしようとなりました。その後プランを何度か出していただき予算的に大丈夫そうだと、設計契約に至りました。


今回実際にはi-worksの設計作法は表現していないが、建築士免許を持つお施主様ならではの高さ関係などのこだわりを持って建てられた


全てのお施主様に共通するのが、健康で長持ちする木の家という点。丁寧で確かな木材を供給してくれる梼原への信頼も厚い。

 

設計中のこと(間取り・プランニング・こだわった部分など)

終の棲家になることと子供に障がいがあり、常に見守りが必要なことから小さくてもいいので平屋にすることを決めていました。そして家を建てる予定が無い時から(笑)『伊礼智の「小さな家」70のレシピ』や『小さな家。時をつむぐ、豊かな暮らし』等を愛読書としていたので広さよりも質を求めた家づくりをしたいと思いました。私が設計の仕事をしているため(住宅設計ではありませんが)土地の購入時にある程度の間取りは考えていましたが、どこか納得できずにいました。最初に提案していただいた間取りの回遊動線がとても気に入り、その間取りをもとに希望を反映していただき間取りを決めました。何かと細かい要望が多く面倒くさい施主だったと思いますが、真摯に対応していただき感謝しております。「安心・安全で暮らしやすい住まい」をコンセプトに、無垢の床材・漆喰壁・珪藻土壁・そとん壁・セルローズファイバーか羊毛の断熱材・造作キッチン・大開口の窓など、したい事はたくさんありましたが、そんな予算はなく諦めたことが多々…。しかしソーラーコムさんの標準仕様のおかげでできたことも多くあり、家づくりへの思いが一緒でよかったと思いました。特にこだわったのは壁材で、リビングには漆喰(予算の関係で全面はできませんでしたが)、洗面・脱衣室・トイレには中霧島壁を取り入れたことです。素材そのものを楽しめることが嬉しいです。


たんぽぽ通信の抜粋。キッチンの回れる動線を中心に家事とご長男の見守りがスムーズになるよう計画されている


人が通り抜ける程度の収納を見直す(止める)だけで回れる動線は簡単に作れる。本当にその収納を減らすことはできないか、丁寧に考え、思い切って手放せば実に快適な回遊動線が完成する


寝室側からの写真。右はキッチン、左は洗面脱衣室、真ん中は居間へと抜け、夜間のお手洗い動線もスムーズで将来も安心できる


質を上げると言っても、そこまで華美なことはしていない。標準のエコクロスを呼吸する中霧島壁にし、他は無垢の現しで年中空気質が新鮮になるよう心掛けた


ベランダもサンルームも作らず、洗面室を大きく取り兼用とした。床壁天井の全てが呼吸し、緩やかに空気を動かし室内干しにもストレスはない


洗濯、乾燥機、洗面台、物干しが一体となった造作棚。小さな家には置き家具を減らし合理的につくることが望ましい


造作材は柾目の綺麗な杉を使う。壁に隙間のない造作洗面台は多くの方に人気がある


定番の実験流しを病院用のシンクに変えさらに深く作られている。天板をタイルにするか木製にするかの決め事も楽しい

 

契約(見積もり・予算について)

契約当初のプランから細かい要望が増えていき、最終的にかなり予算オーバーしましたが、納得した上での要望でしたので仕方ないと思っています。工事代金の支払いを柔軟に対応していただけたおかげで、出費を抑えることができ、家づくりの資金にまわせたことが大変ありがたかったです。


窓を大開口にしたら…キッチンを製作にしたら…部屋を大きくしたら…人の要望は尽きることはないが、計画の前に家づくりの理念を建てておくとそれが迷ったときの判断基準になる


ダイニング専用の場所はカットし、キッチン横に省スペースとしてテーブルを配置した。配膳は楽で、居間も広々とした

 

 伐採ツアーの思い出(伐採・森林組合・食事・観光・人・ツアー全体など)

伐採ツアーが再開されましたと連絡をいただいた当初、子供が迷惑をかけるのではと心配で参加を悩んでいましたが、一生に一度のせっかくの機会なので参加を決めました。天候に恵まれとても楽しく充実した二日間で参加して本当によかった!と思えるツアーでした。子供のために山に登らなくてもいい場所 の木を伐採して下さったり、民宿の食事のメニューを子供の食べやすいものに変えて下さる等、たくさんの配慮をしていただき子供も楽しく参加することができ、森林組合の方には本当に感謝しています。自分たちで斧入れをし、伐採を見守るという貴重な体験ができたことに感謝するとともに、木の命をいただいた家を大切にしていかないといけないなと強く思いました。緑豊かな梼原の町も気に入り、我が家の木のふるさと梼原にまた遊びに行きたいと思っています。


森を見るだけではなく、自分達で伐採した木を実際の家の梁に使う。一生ものの家、一生の思い出になる


50年、60年生の立木が今まさに切り倒される瞬間。大迫力を感じると同時に自然の力も感じる


さらに目の前で玉切りされる。丸太の中が水分でトロトロなのを知り、また感動される


森林組合を巡り、製材過程を知る。写真は材種・丸太の径・長さごとに管理された貯木場

 

工事中の思い出(着工・地鎮祭・上棟式から完成まで)

地鎮祭は自分たちで簡単にしようと思っていますとお話したところ、「それなら一緒にしますよ」と言っていただき、必要な物まで全てご用意していただけました。その後の挨拶回りも一緒にしてくださってとてもありがたかったです。工事現場が職場から近かったため、週に一度は現場を見に行き(外から見るだけのこともありましたが)少しずつ変わっていく姿にわくわくしていました。着工してからは雨が心配で天気予報ばかり見ていたのも今となってはいい思い出です。


キッチン横の回れる動線兼、収納&レンジ台。横幅はコンパクトではあるが、床から天井まで伸びて実際にはかなりの容量がある


通路を挟んだ反対側。こちらは例えば籠れる家事デスクカウンターにしても面白い。煮物の合間にちょっと座れる場所があるだけでも心のゆとりができる

 

大工さん・職人さん・ソーラーコムスタッフ・現場で感じたことやエピソード

細かい要望が多かったため設計のスタッフさんには何度も図面を書いてもらい、その度に確認のメールをいただきご面倒をおかけしましたが、その分いい家づくりができたと感謝しています。工事が進んでくる と駐車スペースにもともとあるブロックが汚いのが気になり川口社長に相談したところ、石張りにしてはどうかとの提案をいただき、満足できるいい感じの仕上がりになりました。大工さん・職人さんには暑い中丁寧に仕事をしていただき、初めに感じた施工のよさを改めて感じ、ソーラーコムさんに決めて本当によかったなと思いました。これからも末永いおつきあいをよろしくお願いいたします。


既存を残して予算を抑えつつ自然的な仕上がりにすることも大切な仕事


妻入りの片流れにした理由は越屋根から明るさを確保するため。柾入りの外観と最後まで悩んだ末のご決断だった

 

もうすぐ完成、無垢の木の家での暮らし・日常をイメージして楽しみなことを自由に書いてください

素材そのものを楽しみながら、木のぬくもりと香りに包まれた暮らしを想像すると心豊かになれるような気がします。エアコンの風が苦手で現在の住まいでは夏場はほとんどクーラーをつけず扇風機をまわしながら汗だくになって過ごしていましたが、パッシブエアコンで過ごしやすくなることが嬉しいです。また冬場は結露がひどく毎朝窓ふきが必要だったのが木の家では不要になることを期待しています。現在の住まいで狭くて不便だと感じていた脱衣場などの水回りは広く使いやすくし、キッチンも配膳がしやすいようテーブルをキッチンに横並びにしたため、毎日の家事が楽になることも楽しみです。「安心・安全で暮らしやすい住まい」のコンセプト通りに家づくりができ、これからの暮らしが本当に楽しみで、家づくりに関わってくださった皆様に感謝の気持ちでいっぱいです。


日本の住まいは居間以外が寒く健康に悪い住まいが多い。この家はどこにいても柔らかな空気で年中暑さ寒さのストレスがない


大きな吹き抜けがあっても、確かな建物性能と見えない空気のデザインによって温かな足元でいられる

 

いかがでしたでしょうか。今回のお施主様の家づくりストーリー。

優先順位をつけて、デザイン・性能・居心地・機能・コストの判断基準をしっかりと持ってから計画を始められれば、無駄のない住まいをつくることができます。

「収納はいくらあっても困らない」「部屋は広い方が快適に決まっている」というつい考えがちな要望をソーラーコムの完成見学会で見直すきっかけになるかもしれません。

住まい手様の十人十色の新しい価値観を得られるかもしれませんので、これからもぜひモデルハウスや完成見学会にお越しください。

 

こちらのストーリーも参考になったととても好評です。ぜひご覧ください。

池田市、「25坪のかわいい家」の完成写真&家づくりストーリー を見る

 

建物概要

設計・施工 設計・施工:ソーラーコム
建物概要 工法:在来軸組工法
敷地面積 118.93㎡(35.98坪)
建築面積 67.03㎡(20.28坪)
1階工事床面積 67.03㎡(20.28坪)
延床面積 67.03㎡(20.28坪)
外装 外壁材:そとん壁スチロゴテ仕上げ
木塀・デッキ(イペ材)
内装 主要構造材:梼原杉・桧
床材:梼原杉(特一等)
内装:中霧島壁、土佐和紙
完成 2022年9月
システム 全館空調「パッシブエアコン」