見学者様、お施主様に絶えず注目されているポイントについてシリーズでご紹介していくブログです。過去の施工事例を横軸で見ていくとまた新たな発見があるかもしれません。
第一回目は大開口スライディング窓のLWについて。
皆さんは窓に何を求めますか?
採光、通風というのが一般的であると思います。
ソーラーコムの考えは光と風だけではなく、もう一歩踏み込んで、窓は唯一の自然を取り込む場所であると考えています。光、熱はもちろんのこと、音、季節、葉のゆらぎ、景色など、人の五感に作用する豊かな自然は常に外にあって、外から内へ取り入れる、その役割が窓なのです。
建築家である伊礼さんの先達と哲学者はこう言いました。
「建築とはいかに外を取り込むかである」と。
つまり言い換えると、豊かな自然を窓から家の中に取り込んで、いつも気持ちよく暮らしていてくださいね、ということなのです。
国産無垢の家づくりをするソーラーコムのお客様ですから、家族が健康で長生きできて、建物も丈夫で長持ち、だから窓にも自然的な考えを採り入れたいと考える方が多くおられます。
窓によって外を取り込むという目的があってこそ、このLWの良さが活きてきます。
豊かな外を取り込むための工夫がいくつかあります。
開口部のセンターにある縦枠がないだけでかなりスッキリした窓になります。当然役割もコストも違うので単純比較はできませんが、この見た目が多くの方に選ばれる大きな要因のひとつであります。
縦枠がなければ横枠もありません。見えないと言った方が正しいでしょうか。無垢の木の額縁と同面で納まり、これが「絵画のような窓」を叶えてくれるのです。
引き込みの窓のため全開放ができます。中間期にはフルオープンにして外と繋がる。たとえ室内がコンパクトでも、外と繋がれる窓にすることで広さを感じられるのも特徴です。
ここまで外の自然を取り込むために全開放窓の良さを紹介してきたものの、いつもお話するように、製品の力だけに頼るのは要注意です。窓回りの設計、外がどんな景色なのか、室内外の仕上げ、高さ関係、これらを複合的に考えることでLWの良さを最大限に引き出さなければなりません。決して製品の力に甘えてはいけないのです。「LWを入れさえすればいい」ということでは見学会で体感したような心地よさは生まれないということを知っていただきたいなと思っています。
パッと見てわかるLWの良さだけでなく、他複合的な要素があって完成する居場所としての窓も大切にしてみてください。
視線の抜けがとてもいいということは十分に分かりましたが、一方で価格が大きなネックとなり採用を見送る方も少なからずおられます。このLWのサッシだけでは心地よい居場所が完成しないことは前述の通りで、ソーラーコムの住まい手様はLWに加え、木格子ガラリ、障子、ウッドデッキ、深い軒、植栽と一体で採用していただくことがほとんどで、窓の増額だけではないというところを理解しておかなければなりません。もっとも、窓がどのような形状であってもデッキ、軒、雨戸、障子、ガラリを求められる方にとっては、LWにかかる費用だけを見ておくことで十分ではありますが、複合的な要素を写真でご紹介します。
もちろん価値観はそれぞれですので、コスト面、法的な規制、土地条件などの理由からたとえ引き違い窓を採用されるとしても心地良い設計を目指すことに変わりはありません。しかし自然を取り入れる暮らし、人の感情に配慮するような心も健康になる居場所をつくるのに、どこを差し置いてもこの窓は予算のかけ所と言っていいかもしれません。
希望を整理して、暮らし方を見直して頑張って採り入れてみる。それだけの価値はあると考えています。ちなみにここ1、2年のソーラーコムの住まい手様は5~6割の方が採用しておられます。
住まい手様がその後LWとどのような暮らしを送られているかをご紹介します。ソーラーコムでは入れて後悔したということはまだ聞いたことがありません。強いて言うなら80歳90歳にとっては開閉のレバーハンドルが重すぎる…ということくらいでしょうか。力を入れられなくなっては別の問題も出てきそうなので、どうなったらこの家を誰にどうするのか、を考えておくに留めておくのかいいでしょうか。
LWの広告には、「外と繋がれる」と謳われていますが、何のために繋がる必要があるのか、それが豊かな自然を取り込んで心地よく住まうためであるとわかれば、LW以外の部位も何を選べばいいかが見えてきます。落ち着く窓を一緒に考えていきましょう。
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以前i-works1.0和歌山に住む住まい手様宅を訪問した際の記事です。
大きな窓と上手に暮らす住まい手様を取材してきました。
【i-works1.0住まい手宅見学レポート】第3回:縁側に人や豊かさが集まる